デジタル化推進の内容と目的
主に社会保険業務を担当していますが、社内の社会保険労務システムについて効率的な運用を検討したり、各スタッフのサポートする委員会にも所属しています。定期的に委員会を開催し、現状の課題について話し合ったり、法改正によるマニュアルやフローを作成し、社内に周知する役割も担っています。また社会保険労務システムを新規に導入するクライアント用に初期セットアップに関するマニュアル作成、各スタッフの操作のサポートも行っています。そのほかにITチーム協力のもとで社会保険に関するマニュアル作業を自動化するプロジェクトに携わり、スタッフが1件ずつ手作業で行っていた公文書のダウンロードからリネームまで自動化が実現し大幅な時間短縮ができました。日頃からスタッフとの何気ない会話からヒントを得ることもあるので、周囲にアンテナを張って部門全体の生産性向上と業務改善の実現をめざして取り組んでいます。
デジタル化については2020年4月開始の特定の法人を対象とした社会保険・労働保険の電子申請義務化を受けて導入してきた部分もありますが、時代に合わせて業務効率化を進め、よりお客様にご満足いただける体制強化を第一目的としています。
デジタル化推進業務のやりがい、おもしろさ
各社会保険手続きに関する業務の棚卸しをして明文化する作業や、プログラミングに必要な条件分岐を定義する作業は、絡まった糸を解きほぐすようなおもしろさを感じています。
デジタル化の利点は、属人化しがちなノウハウやスキルを自動化することで「この人にしかできない」という作業を減らせることです。たとえば大量の退職者の届出手続きをする場合、マスタデータや賃金集計などいくつものExcelファイルを駆使し関数を組み合わせる作業を行うこともありますが、人によって、得手不得手やITスキルのレベルに左右されるデメリットがあります。自動化することにより、誰が作業を行っても一定水準の品質を確保できます。一方でデジタル化やAIを用いた効率化が注目される中、社会保険業務には様々な要件やバックグラウンドを考慮して手続きを進めることも多く、現実的に完全に人の手を離れることは難しいです。
イレギュラーな事象については、豊富な専門知識を有したスタッフが対応し、テクノロジーのもたらす利点と並行してクオリティを保つことを常に意識しています。
デジタル化の成果と今後の展望
社会保険手続きはずっと紙の届出が当たり前でしたが、デジタル化によって環境に依存しない働き方ができるようになり、在宅勤務も可能になりました。さらに、人為的ミスや残業時間、コスト削減にも貢献できています。
デジタル化に順応するには、まずは受け入れることが第一歩になります。デジタル化によるメリットは大きいので、苦手意識のあるスタッフにも思考を切替えてぜひ前向きに捉えていただきたいと思っています。私自身も社内全体の業務改善のためにITスキルを高めて、さらなるデジタル化に貢献し、通常の社会保険業務とデジタル化推進業務を両立させ、複数のチームを牽引できる存在になることをめざしていきます。